口切茶事は流儀によって違いますが
11月のはじめの亥の日にいたします。
なぜかというと炉に初めて火を入れるという事で、
火の難に遭わないために亥の日に行います。
干支の亥というのは陰の中でももっとも陰である事、
また言い伝えですが
焼け野のなかで菅原道真公の命を落としかねないときに、
猪に道を開いてもらって助かるという故事など
という理由から亥の日に茶事を行います。
今般では炬燵の電源をいれるのをこの日にする方がいるそうです。
炉に火を入れると同時に
今年の5月に茶摘みをしたものをつめた茶壺の口を開け
新茶を味わいます。
茶人の新年。
正しく「あけましておめでとうございます。」です。
今年の口切茶事では1年の始まりという事もあり、
茶事の主の濃茶はもちろんお家元によるお点前。
その前に炭を入れる作法があるのですが、
光栄にも私は家元の代わりに炭点前を任されました。
茶人にとって点茶することには火というのはすごく重要ですので、
それを任されるというのは本当に光栄です。
ちなみにわたしの今までやっていた薄茶点前は妻がやりました。
逆勝手の点前ですので苦労するかと思えば難無く。
これからも
色々経験をしてまたより一層成長していきたいと思います。