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不偏不易



「不偏不易」
流祖は、利休時代より始まる「茶禅一味」に代表される精神修養的な茶道感では無く、一服の茶から生まれた人と人の礼法を説きました。
礼とは何か?原点となった茶の礼法とは?
お茶の稽古では、必ず作法を行います。
稽古で必ず行うからこそ、その必要性を追求すべきと。
その原点に立ち返り、偏る以前の茶の作法を追い求めました。

それが流祖の言葉の「不偏不易」に表れています。
詩に、
※「茶の湯には、何伝ふ言の葉も、為さざるにこそ道はありけれ。茶の湯には、何象らん武蔵野の、隈なき月に心成らずや。」

茶の湯とは伝わる言葉だけに偏らず、その場の調和にこそ道であり、そして求めるものは武蔵野のような広々とした大地に、隈なく輝やく光のような心でありたいなと。

流祖は、
師から伝わる茶法がこれ以上偏りができないよう、また茶法の形骸化が進まないように熟考し、何にも偏らず変わらない心で一服の茶の式礼を追い求めたのです。

唐物、和物茶入を帛でふく理とは?
これが茶の礼法が生まれた原点。
形を無くす事は簡単ですが、
一番心の重要なところです。
必ず稽古で、心得ていきたい根幹の部分だと思います。

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更新:2020年07月09日

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プロフィール
速水宗燕
速水宗燕
1983年、生を受ける。
六歳より北野天満宮において初点前。以降、家元茶事・茶会に参加。
05年、仏教大学文学部中国語中国文学科卒業。
大学在学中より聖護院献茶式などの半東を務める。
卒業後、茶道速水流に執事補として専従。
教授として稽古場を持ち初心者の稽古を始める。
06年10月〜07年2月まで、近江八幡資料館において、近江八幡市文化振興課の依頼により文化講座の非常勤講師として講義を務める。
07年10月、笠岡の威徳寺の代官茶会において席主を務める。
08年9月、相愛大学にて日本文化論の非常勤講師就任。
08年10月、聖護院門跡にて若宗匠襲名披露。
09年3月、東京南青山の東三李にて稽古場開設。 以降、大阪府八尾の恵光寺、滋賀県中主の錦織寺、東京虎ノ門 寿泉堂、広島不動院にても稽古場を開設。
19年3月、速水流八代目として家元を代襲する。 現在に至る。
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